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皆さんはご存知ですよね?

Posted on 2015年11月12日


不動産投資をお考えの方に下記のようなお話をする機会がありますが
皆さん下記のような数字にまで落とし込めていない方がほとんどです。

不動産投資を始める場合、最低限下記のような状況を把握されておくことを強くお勧めします。

これはあくまでも平均値のお話しですのでもう少しリッチに生活を送りたい場合はこれ以上の貯えが必要になります。

総務省の「2014年家計調査報告(家計収支編)」によると、高齢夫婦無職世帯(夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯)の1カ月の家計支出は26万8907円で、月々6万1560円の赤字となっている。また、高齢単身無職世帯(60歳以上の単身者の無職世帯)の1カ月の家計支出は15万3723円で、4万1516円の赤字となっている。いずれの場合も、公的年金や企業年金からの定期収入では生活費がまかなえず、現役時代の貯蓄を取り崩して不足分を補うことになる。

それでは、現役時代の間に、老後資金をいくら準備しておけばいいのだろうか。

  1. 30代既婚男性(マンション暮らし)
  2. 30代独身男性(賃貸暮らし)

の2パターンでそれぞれ試算してみよう。なお、65歳時点での男性の平均余命は19年、女性は24年とする(厚生労働省「平成26年簡易生命表」より)。


■夫婦2人で必要な資金は?

30代既婚男性(マンション暮らし)のパターン

夫婦2人が65歳から平均余命まで生きる場合、老後に必要とする資金と老後に予定される収入を試算する。

<リタイア後の支出>

①生活費

「2014年家計調査報告(家計収支編)」(総務省)によると、高齢夫婦無職世帯の支出額は27万円である。毎月の支出額は27万円とし、夫を見送った後の妻の生活費を夫婦時代の生活の80%とする。

夫婦時代の生活費=27万円×12か月×19年(男性の平均余命)=6156万円
妻だけの時代の生活費=27万円×12か月×80%×(24年-19年)=1296万円

【合計】7452万円

②その他の資金
生活費以外で必要となる項目と金額を以下のように想定し、2300万円と試算した。

  • マンション購入ローン残債返却300万円
  • 趣味・レジャー関連費用500万円
  • 子供の結婚・住宅購入援助資金600万円
  • 車買い替え関連費用300万円
  • 医療や介護費用300万円
  • 予備費300万円 

65歳から平均余命までに必要な老後資金は、①生活費(7452万円)+②その他の資金(2300万円)=9752万円となる。
次に老後の収入を見ていこう。


■老後の収入は退職金と年金

<リタイア後の収入>

①退職金

退職金の支給額や支給方法(一時金払い、年金払いなど)は、会社の規模や職種、勤続年数等で異なる。「平成25年就労条件総合調査結果の概況」(厚生労働省)によると、2012年の1年間における勤続35年以上の定年退職者の退職給付額(年金払い分も含む)は、大学卒(管理・事務・技術職)が2562万円、高校卒(管理・事務・技術職)が2272万円、高校卒(現業職)が1872万円となっている。ここでは、退職金支給総額の目安を2500万円とする。

②公的年金

老齢基礎年金額はを月額6.5万円、老齢厚生年金額を10万円として試算する。

夫:(老齢基礎年金+老齢厚生年金)×12カ月×(男性の平均余命)
   =(6.5万円+10万円)×12カ月×19年=3762万円

妻:老齢基礎年金×24年+遺族厚生年金×5年
   =6.5万円×12カ月×24年+7.5万円×12カ月×5年=2322万円

現役時代に貯めておくべき金額は1170万円に

以上から、65歳から平均余命までに予定される収入の合計は、

①退職金(2500万円)+②公的年金(3762万円+2322万円=6084万円)=8584万円となる。

必要な老後資金は、「老後に必要とする資金(9752万円)-老後に予定される収入合計額(8584万円)」=1168万円となり、これが目標貯蓄額になる。例えば、35歳から64歳までの30年間、毎月3万2500円貯蓄すれば、3万2500円×12カ月×30年=1170万円(利息等は含まない)で目標額をクリアできることになる。


■独身パターンの収支は?

30代独身男性賃貸暮らしのパターン

単身男性が65歳から平均余命まで生きる場合、老後に必要とする資金と老後に予定される収入を試算する。

<リタイア後の支出>

①生活費

単身者の生活費については、高齢夫婦無職世帯の支出額27万円の80%(21万6000円)とする。必要な生活費は、27万円×0.8×12か月×19年(男性の平均余命)=4925万円となる。

②その他の資金
項目と金額を以下のように考え、1400万円とした。

  • 趣味・レジャー関連費用500万円
  • 車買い替え関連費用300万円
  • 医療や介護費用300万円
  • 予備費300万円

 

65歳から平均余命までに必要な老後資金は、
①生活費4925万円+②その他の資金(1400万円)=6325万円となる。

<リタイア後の収入>

①退職金

30代既婚男性マンション暮らしと同様に、退職金支給総額を2500万円と想定する。

②公的年金

本人:(老齢基礎年金+老齢厚生年金)×12カ月×平均余命
  =(6.5万円+10万円)×12カ月×19年=3762万円

 

65歳から平均余命までに予定される収入の合計は、
①退職金2500万円+②公的年金(3762万円)=6262万円となる。

30代独身男性賃貸暮らしの場合、必要な老後資金は「老後に必要とする資金(6325万円)-老後に予定される収入合計額(6262万円)」=63万円となった。


現役時代にいくら貯めておくべきか。
老後資金の計算方法現役時代にいくら貯めておくべきか。
老後資金の計算方法

 

年金給付水準に注意

ただし、この試算は現在の年金給付水準をベースにしたものである。給付額が減額されるとその分が目標貯蓄額に上乗せされる。したがって、早めに老後資金の収支を試算し、計画を立てた方がよい。

ちなみに1999年に年額80万4200円(月額6.7万円)だった老齢基礎年金支給額は、2015年には78万100円(月額6.5万円)となっており、ここ16年で年額が2万4100円減っている。現在の年金給付水準が下がると、その分、老後の収入が目減りすることになる。早めに老後資金の収支を試算するに越したことはない。

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