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【プルマガα】マクロン新仏大統領が直面する課題(寄稿78回目)
Posted on 2017年06月23日
先ず憲法改正が台湾に大事だと大学生に説いていました。
2017年5月8日実施のフランス大統領選の決選投票で、マクロン候補が66%と言う驚きの得票率で勝利しました。
(あの帝王、プーチン大統領の得票率でさえ61%だったのです)
史上で一番若い新大統領が、そして議会与党に居住まいが無い大統領が誕生です。
当面の大統領の問題は、6月10日と17日に行われる下院議会選挙で、マクロン大統領が率いる新政党「共和国前進」が議席を伸ばして与党に成り、今後の議会安定政権を樹立できるかどうかがフランス=EUの大家族主義の主要国が安定するのかが焦点に為ります。
(7月の都議選で知事が引いる新たな政治勢力の議席数話題と同じ図に為っています)
今時点の世論調査によると、新党「共和国前進」は徐々に支持率を高めているとの事で、もしかしたら単独で過半数を獲得できる可能性も在るとの事です。
(外れっぱなしのイギリスの世論調査と違う様です)
支持率が、共和国前進29%・共和党20%・国民戦線18%・服従しないフランスの順位に在り、どうやら右派勢力の台頭疑義視が失せた様で世界の投資家に安心感与えた様です。
金融市場が直ぐ好意的に捉えました。
(注)右派勢力の指針が移民政策是正とEU離脱に在るので、与党になったら大変です。
EUの屋台骨フランスが離脱でEUを揺るがす事に繋がります。
(注)に付いて、前もって、EUと言う大家族主義がなぜ実現出来たのか理由を知る要が在ります。
なぜならアジア諸国で馴染みのない史実=風土と文化と政治の共通する図が有史以来の欧州で在って来たからです。
そのEUの実現が、単なる仕組の経済技術がどうの問題では在りません。
長~い年月を経て欧州諸国同士が醸成して来た国民同士の相互信頼関係に基づいているのです。
ただし、大統領選の決選投票では白票・無効票や投票辞退が総投票権者の3分の1に、それらを含めたマクロン大統領の実質的な得票率は44%で在り、新大統領への支持が国民の多くに広がっているとはやや言い難く、予断を許さない状況に在ります。
また、仮にマクロン大統領が主導権を握る安定政権を樹立できたとしても、今後の政策運営には多くの課題が在ります。
マクロン大統領はマニフェストとして、労働時間や解雇に関する規制の緩和といった労働市場改革を標榜しています。
フランスは先進国のなかでも雇用規制が極めて強い国の一つとされています。
その様な、過度な労働者の保護がフランスの単位当たり労働コストの高止まりを招いて来ました。
理想的な課題超えに、輸出競争力の向上を通じて外需を取り込んで、景気を回復軌道に乗せるためにもフランス労働市場の規制改革は最優先の課題です。
ただし、ドイツやスペインといった労働市場の規制改革に取り組んだ国の実例を診ると、その改革の実行から1~2年半程度の期間は失業率の上昇など国民への負担が当然生じる可能性が大なのです。
その際の失業者への適切なサポート等がなければ、国民の不満が更に一段と高まり、また当然の様に再びポピュリズム勢力が勢いを増す恐れが大なのです。
一方、反発を恐れてマクロン大統領が抜本的な改革に踏み切れなければ、フランスの長引く景気停滞=GDP成長の低空飛行を脱却できません。
いずれにせよ、どちらでも国民の不満を招く可能性が大なのです。
なぜなら、マクロン大統 領の政治手腕がまったく未知なだけに、労働市場改革の舵取りが下院選挙後の注目点に為ります。
労働市場改革の舵取り次第で、再びポピュリズム勢力を勢いづかせる恐れも大です。
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